酒が飲めないのは悪い事なのか
「球磨焼酎」という米焼酎の産地として有名な場所で育った。
なので、子供の頃からどこの家にも一升瓶が置いてあり、年がら年中何かにつけて大人たちが焼酎を酌み交わす姿を見て育ってきた。
我が家も例外なく、大酒飲みの父親が嬉しい事があると小学生の自分にも焼酎を注いでいた。
なのに、自分は酒が飲めない。大人になって体質が変わって飲めるようになるひともいるというが、未だに全く飲めない。おそらく母親の方の体質を受け継いだのだろう。
ビールコップ1杯くらいで真っ赤になり、気持ちよくなる前に気持ち悪くなってしまう。
学生の頃も何とかごまかしながら飲み会にも付き合っていた。
酒が飲めないと、いろいろめんどくさい。
いわゆる飲み会に行くと、必ずウーロン茶を頼む。
するとその度に「車ですか?」「いや」「体調悪いんですか?」「いや」「飲めないんですか?」「うん」
いちいちこのやりとりをしなきゃならない、
そして必ず「人生損してるわあ」的な目で見られるのだ。
酒が好きな人からすれば、信じられないのだろうが、
いい加減にそっとしておいてくれないだろうか。
酒が飲めないのがそんなにいけないことなのだろうか?
だからだと思うが、酔っ払いが嫌いだ。
まだ楽しく笑わせてくれる人はいい。
でも、たいがいは同じ事を何度も言い始めからんでくる。
目が合うと「お前、全然飲んでねえじゃねえか」と大声で指摘してくる。
今では少なくなったが、ビール瓶を持って注ごうとした状態で「ああ、重たいよ〜」みたいなことを言う輩もいた。
1度、真剣な相談に乗ってあげたら、次の日、何にも覚えてなかったといった奴がいて、それ以来酔っ払いの言動は信用しないようになった。
コントのネタにもしたが、飲み会の割り勘で酒を飲んだ人と同額というのはどうも腑に落ちない。
田舎に行くと、酒が飲めない奴は腹を割って話さないからどこか信用出来ない、という風潮さえいまだある。どう考えても損してる場面が多いのだ。
とはいえ、どこかで憧れてるところはあるのも事実。
1度でいいから、記憶を無くすぐらい飲んでみたいと思っているのだ。
「あれは酒の席だから」みたいな言い訳もしてみたい。
オシャレなバーやイタリアンに行って、ウーロン茶だのジンジャエールだの注文するのはどこか恥ずかしいものなんだ。
この年になったら、行きつけの隠れ家的なバーの一軒くらい知っておきたいと思う。
そんな場所に行って、ウーロン茶的なものではなく、下戸でもカッコのつく飲み物ってないものだろうか?
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