小学生大爆笑の童話
PCのフォルダを整理していたら懐かしいものが出てきた。
2007年に母校の小学校で講演みたいなものをさせてもらったのだが、その時に、披露した自作の「コント風桃太郎」の原稿。
当時の様子をこのブログに記したが、全校生徒が大爆笑してくれた。
その反応が本物かどうか試しに子供の小学校での読み聞かせの時間に朗読したが、やはり手応え充分。
まさに小学生には鉄板のネタだ。
その時の事を思い出して嬉しくなったので、ここで公開します。
(※ただし、あくまでも小学生に向けたもので、さらに2007年当時の時事ネタが入っていますので、それを踏まえて読んでください。)
『コント桃太郎』 作 内村宏幸
むかしむかし、ある所に、子供のいないお爺さんとお婆さんが住んでいました。ある日、お婆さんは川で洗濯をし ていました。洗濯をしている途中、突然、お婆さんは、「あれ、出かけるとき玄関の鍵はかけて来たかな」と、心配になってきました。するとそこへ、大きな桃 がどんぶらこどんぶらこと流れて来ましたが、お婆さんは鍵のことが心配でそれどころではなく、桃には気づかず、桃は、そのまま流れて行ってしまいました。
とろこが、そこから少し離れた場所で、お婆さんには山に芝刈りに行くと言っていたのに、ほんとはパチンコ屋に行っていたお爺さんが、たまたま通りかかり、流れている桃を発見。無事に家に持ち帰りました。
桃を割ると中から元気な男の子が生まれてきました。2人は大喜び。
お婆さんは、さっそく、「この男の子に桃にちなんだ名前をつけましょうよ、お爺さん」と言いました。
お爺さんは「ようしわかった、じゃ、桃子にしよう、いや桃恵がいいかな」
お婆さんは、ちょっと不思議に思って「お爺さん、この子は、男の子ですよ」
「あ、そうじゃったな、じゃあ、桃山というのはどうだ?」
「お爺さん、それじゃ、苗字みたいじゃないですか」
お爺さんはちょっとムキになってきて、「ああ、わかった!じゃあ、和彦でどうだ」 もはや、桃という字さえ入っていません。
お爺さんには任せておけないと思ったお婆さんは「桃太郎」と名付けて、
その男の子を大事に育てました。
そうしてスクスク育った桃太郎は、鬼ヶ島の鬼が人々を苦しめていることを知り、鬼退治に出発することになりました。
そして、途中で出会った、イヌ、サル、キジに、家来になってくれと頼みました。しかし、イヌは、火曜と木曜は 塾があるので、と言いました。サルは、借りたDVDを今日中に返さなきゃいけないので、そして、キジは、12時までに帰らないと魔法が解けてしまいます。 と、他のおはなしのような事を言って、誰もやる気がありません。
仕方なく、桃太郎は、きびだんごを上げるから頼むよと言うと、
「きびだんごじゃなくて赤福餅がいいな」と、サルが言いました。
「いや、赤福餅は今ちょっと事情があって手に入らないんだ」
「じゃ、白い恋人たち」「それも無理だな」
「じゃ、比内鶏」「それもちょっと…」
「吉兆の…」「ああ、それも!」
「ねえ、どうして、手に入らないの?どれもおいしいのに」
困った桃太郎は「その理由は、帰ってからお父さんとお母さんに聞きなさい」と言ってその場を逃れました。結局、DSの桃太郎電鉄のソフトを上げることでなんとか家来にする事が出来ました。
さっそく一行は鬼ヶ島に向かいました。島に着くと、桃太郎は勇気を持って鬼の大将にこう言いました。「奪った 財宝を取り返してくれ」すると意外にも、鬼の大将は「ああ、すみませんでしたね、どうぞ、持って帰ってください」と、あっさりと言いました。しかし、それ を聞いていた奥さんが、真っ赤な顔で飛んできて、「あんた!何言ってんのよ!勝手に返すなんてあんたが決めんじゃないわよ!」と、ものすごい剣幕で怒りま した。鬼の奥さんは、やはり“鬼嫁”でした。それを見ていた桃太郎一行は、「どこの家庭も一緒だね」としみじみとうなずきました。
鬼の夫婦が揉めている隙に、桃太郎たちは、財宝を取り返して無事に帰り、
その後、幸せに暮らしたとさ。
朗読の仕方にもよりますが、小学生には間違いなく鉄板です。
ご興味のある方、ぜひ試しに使ってみて下さい。
ご一報いただければ幸いです。
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コメント
小学生の笑いのツボは高度なんですね!
少し驚きました。
投稿: あつこ | 2012年1月15日 23時58分
小学生も、
当時の時事ネタとか、
分かるんですね〜
ちょっと捻ってあって、
大人でも、おもしろいと
思います
今度、チャンスを見つけて、
読み聞かせてみたいと
思います
(´∀`)
投稿: もへあ☆ | 2012年1月17日 09時47分