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2010年12月30日

年の暮れの寂しいニュース

Img_1010 知らされたのは今月の初めだった。
近々の記事でも若手芸人の解散について書いたが、その矢先にまた一組のコンビが解散するという。
聞いた瞬間はかなりショックだったが、どこかで、やはりかという気持ちも抱いていた。
彼らとは結構付き合いが長く、7年ほど前に彼ら初の単独ライブを手伝って以来の仲だ。
漫才はもちろんコントをやらせてもそれなりの水準の物を創れる、数少ない才能あるコンビだった。
一時は深夜番組のレギュラーだった時もある。そこから一気に駆け上がっていくと思われたが、神様はそこまで導いてはくれなかった。
こんなに面白いのに売れない、芸能界で頭角を現すことの難しさを改めて痛感した。
14年、そんなにも長い間、ひとつの夢を目指してあがきもがいてきたというのに、あと一歩のところでうまくはいかなかった。
彼らは、今日までどんな気持ちで過ごしてきたのだろう。
売れると信じてまっすぐに突き進んできた道も、時が経ち、気持ちや環境や生活が変化してきて、現実と向き合う時が来る。
これしかないとひたすら走ってきた道に一度区切りをつけ、方向変換をしていく、その勇気は経験したものでないとわからないと思う。考えるだけでも胸が締め付けられる。

昨日、最後のライブも無事に終了。終わって拍手が鳴り止まなかったと聞く。
しかし、当たり前だが、人生はここから先が長い。
客席から浴びせられた暖かい音を忘れずに、新しい道を進んで行って欲しい。

ただひとつ残念なのは、
もう、彼らの漫才やコントが見れないということだ。
お疲れさま
ホーム・チーム!

 

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2010年12月29日

旋風!

M-1グランプリを今年も自宅でゆっくり見ていた。
毎年、年末にレベルの高い漫才を見れるのが嬉しい。
「笑い飯」がとうとう優勝し、それは喜ばしいことだったが、
この大会の楽しみは、毎回ほぼ無名に近いコンビが突然現れてかっさらって行くところだ。
笑い飯の初登場やサンドイッチマンの時のように、今回の「スリムクラブ」もすごかった。
キングオブコントでも準決勝までは残っていて、面白いなあと思っていたが漫才でも力を発揮してくるとは意外だった。
1本目で衝撃を与え、2本目のネタもそれを越えてきたのはほんとに見事。
圧巻だったのは、
「なんとかならんかね」
「民主党ですか?」
というくだり。
このセリフのあと、一瞬間があってジワジワと笑いが大きくなっていく瞬間がたまらなかった。
一見たわいもないボケなのだが、会場の客席もがテレビの前にいるものも、その一言で今年の様々な出来事が頭の中に甦ってきて大いに共感した笑い声だった。
今年の様々な出来事をこの短いやりとりですべて表現して見せたのは、本人たちがそこまで狙っていなくても、秀逸なものだった。これがまさに笑いの真骨頂だと思う。
お笑い最高!と思う瞬間だ。

余談だが、
ナイツの塙は、小学生の時うんちをもらしてしまいいじめられたが、数日後自ら「うんちマンの歌」というのを作って歌ったら、みんな大爆笑し、それ以後いじめられることはなくなったという。
その時に、お笑いは最強だと思い芸人を目指すようになったらしい。

スリムクラブは優勝は出来なかったが、一晩にして確実に日本中にその存在を知らしめた。
こういうことが起こるから、この世界に憧れる若者がまた出てくるのだ。
彼らのネタを漫才と判断するかどうかというのが、審査員のプレッシャーにもなっていたが、自分もキングオブコントでやったので、その気持ちは確かにわかる。決勝は審査員が試されるような大会だった。
でも、あれを漫才と認めるかどうかを悩むみたいなことは、せめて一回戦の時に言ってあげればいいのに。4800組の中を勝ち抜いて決勝まで来てから言われても、それはちょっと可愛そうなんじゃないかと思う。

とんでもないパワーを持った人たちが、まだまだいっぱいいると思う。一組でも多く現れて欲しい。

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