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2008年11月26日

帰国、そして初日

雨の朝、7時に起きて空港へ。
免税店でお土産を買って、14時間の帰り道へ。
虚脱感からかほとんど眠れず。

14時間後、無事到着。ちょうどこれから寝るという時間に到着。日本は夕方。完全に時差ボケ。
そして預けていた車をピックアップし、そのままこの日初日を迎える「子どもさんかん日」の劇場へ直行。車で来たことを悔やむ。
途中渋滞があり、着いたのは7時半。すでに始まっていた。申し訳ない。
途中から一番後ろの席で見させてもらう。劇場の広さに驚く。
時差ボケの影響で、所々気を失いそうになる。また、改めて見に来よう。
それしにても、振り幅の大きな1日だった。

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2008年11月25日

ニューヨーク滞在記 その3

3日目は、ノミネート者参加によるパネルディスカッション。
ホテルの一室で、まず、コメディ部門のノミネート作品をそれぞれ頭の15分ほど上映。時間が来ればキリが悪くても終了。サラリーマンNEOからは、「サラリーマン体操」「セクスィー部長」が流され、そこそこの笑いも取ったが、やはりイギリスの作品が抜群に笑いを取っていた。笑いの量では完全に負けていた。英語圏の有利さを肌で感じる。
その後、ディスカッションが始まる。それにしても、その質問の内容がすごい。「NEOは今年どうしてエミー賞を獲るべきだと思うか?」「なぜ、このようなコメディの形をとったのか?」そんな質問ばっかり。正直に言えば、「そんなこと考えたことねえよ!」が正解。しかし、世界ではそれが通用しない。気の利いた答えでもっとアピールして来いよ!と待っているのだ。NEOのディレクターY氏が他のノミネート者と並び、通訳を介して一つ一つの質問に丁寧に答えていく。ここでも通訳を介するのがもどかしく感じる。
夜は、人気のイタリア料理店でとりあえず前祝い。

そして次の日、エミー賞関連のセミナーが終わり、いよいよ授賞式。
昼間、少し時間が空いたので、お土産を買いに1人でニューヨークの街へ。
1人では地下鉄にも乗れないので、ひたすら歩く。というより、歩ける距離のところまでしか行かなかった。メトロポリタンや近代美術館のグッズショップへ。本体である美術館には一歩も入らなかった。

夕方、頼んでいたレンタルタキシードが届き、さっそく着替えてみる。
初めての事で少々手間取る。
時間になり、授賞式会場であるヒルトンホテルへ。
Img_0710 会場に着くと、入り口付近にものすごい数のカメラ、そして照明、野次馬たちの大歓声が聞こえてきていきなり雰囲気に飲まれる。結構本格的な盛り上がりを見せていて、誰か有名人が到着したところなのかと覗いてみると、騒いでいるのは、ちょうど向かいのホテルで同時間に行われていた映画のプレミア試写会だったようだ。そっちのレッドカーペットの方が盛り上がっていた。
隣り合わせでこんなでかいイベントをやるのもありなのか、さすがニューヨーク!
Img_0711 Img_0713 気を落ち着けエミー賞のレッドカーペットへ。距離は短いが、名前を呼ばれ一組ずつカメラの放列の前を通っていく。カメラマンたちから「こっちに目線をくれ!」と要求が来る。ちょっとしたセレブ気分。自然と誇らしげな笑みを浮かべてしまう。

Img_0717 中に入り、受付を済ませいよいよ会場へ。

 

Img_0721 Img_0726 それはそれはでかいホール。本場の授賞式と言った感じ。

 

Img_0722 式が始まる前、中央のステージで隙を見て写真を撮ってみる。
回りを見渡したが有名人らしき人物は見当たらず。
テーブルでフルコースのディナーを食べた後、主催者のマジメな話が終わると、ようやく授賞式が始まった。
司会の若手の俳優がオープニングジョーク。かなり受ける。
よく見ると、目線の先の大きめのモニターにカンペの文章が堂々と映し出されていた。
ああいうの見て、冷めないんだな。そういう文化なんだな。と、不思議に思う。きっと舞台裏では作家がガッツポーズを取っているに違いない。

式が始まり、雰囲気をある程度楽しんだ後、いい緊張の中発表の瞬間を迎えると思っていたが、コメディ部門はいきなり2番目。心の準備もないまま、発表が近づく。
まずはアカデミー賞でよく見るように、ノミネート作品が15秒ずつ流される。自分とこの作品が出ると、そのテーブルから歓声が上がったりする。ヒルトンホテルの大ホールのバカでかい3つのスクリーンに「セクスィー部長」が映し出される。一番笑いが大きかった気がする。
約2年前、自分が打ち合わせの席で口から出任せに言ったキャラが、まさか世界の舞台で披露されることになるとは…感慨深いことしきり。
だが、浸っているヒマもなくすぐに発表され、やはりイギリスの作品が受賞。
あっけない!余りにもあっけなかった。そして、非常に悔しい!

式が終わり外に出ると何と雨!涙雨か、という言葉しか出てこなかった。
雨のためタクシー待ちにものすごい列。仕方なく並ぶと、奇しくも授賞したイギリスのディレクターが並んでいた。「コングラチュレーション」と手を差しだす。とてもオタクっぽい暗そうな奴だったが、トロフィーを両手で抱え、やはりかなり嬉しそうだった。
いったんホテルに戻り着替えてから、近くの雰囲気のあるホテルのバーで残念会。
世界のファイナリストに選ばれただけでもすごいことだと慰められる。
それはそれでわかっているのだが、やはりここまで来たからには取りたかった。ホントに悔しい!
もっともっとおもしろいものを作って、来年こそは賞を獲ると、固く誓った夜だった。

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2008年11月24日

ニューヨーク滞在記 その2

ニューヨークに来て一夜明ける。
今日は、午前中からノミネート者のメダル授与式。泊まっているホテルのすぐ隣、宿泊代が倍のホテルが会場。受付に行き入場パスと記念品を一揃えもらう。

Img_0650会場に入るとこじんまりとはしているが、式典の香り漂う一室。

Img_0649驚いたことに自分の席も用意されていた。しかも一番前、恐縮する。ここで初めて知ったのだが、どうやら自分も一緒に壇上に上がってメダルを授与されるらしい。会場の隅っこで見学するもんだと思ってたので、急に緊張し始める。
時間を大きく遅れて授与式が始まる。順番が来て名前が呼ばれ壇上に上がり、主催者のオッサンから証明書とメダルをもらい一緒に記念撮影。

Img_0653このイベントの間中、現場の風景をずっと撮っていた専属カメラマンがものすごく気になった。やたらと近づいて顔の近くで何枚も撮り続ける。絶対そんなの使わないだろうっていうのをバシバシ撮っていた。 気になったので逆に写そうとすると自分よりも早くカメラを向けた。

Img_0655会場では、ノミネートされた作品を備え付けのパソコンで見れるのだが、おそらくアジアの人だと思うが、「サラリーマンNEO」を見ていた。 気になってしばらく眺めいたが、笑っていたのでホッとする。
夜は、初めてニューヨークの街に繰り出す。

Img_0665歩いていける距離のタイムズスクエアへ。土曜の夜なので人でごった返す。
メチャメチャ寒いがテンションが上がってるので、自然とはしゃいでしまう。

チケットを取ってもらい評判がいいという芝居を観る。ヒッチコックのイギリス時代の映画を元にした「the 39 steps」。Img_0668 400人ほど入る古い劇場ではあるが、3階までの桟敷席があり日本にはない佇まい。まさに演劇を見るためのスペース。ミュージカルではなくストレートプレイ。歌や踊りがなくてセリフが英語で大丈夫かと思ったが、始まるやいきなりスピード感に引き込まれる。その完成度の高さにある種ショックを受ける。今まで抱いてきた芝居に対する価値観をまったく変えられた感じ。本来舞台はこう作らなきゃいけないのだと痛感する。一月前にやった自分の芝居を猛省。簡素なセットでも出演者が4人だけでも、こんなにも世界観を広げられるのだとものすごく勉強になった。これを観れただけでも来た甲斐があった。
終わってボリューム満点のステーキを食べ、ホテルへの帰り道ロックフェラーセンターに寄ってみる。

Img_0673_2

Img_0676

ニューヨーク名物のクリスマスツリーは、来週の点灯式を控え準備万端。

Img_0672_2 その下のスケートリンクではこれもニューヨークらしい光景が。

Img_0667 Img_0670Img_0666_3

その他にも通りには、ニューヨークに来たことを実感させるものばかり。この街は、なぜワクワクするのだろう。出来ればもっと暖かい時に来たい。

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2008年11月22日

ニューヨーク滞在記 その1

Img_0632 今、ニューヨークにいます。
サラリーマンNEOが国際エミー賞に2年連続ノミネートされ、その授賞式に参加するNHKのスタッフにちゃっかり合流させてもらった。JFK空港を出たところではまだ実感がなかったが、橋を渡りマンハッタンの例の風景が近づくと急にテンションが上がる。
    ホテルに到着。場所は、タイムズスクエアにもグランドセントラルステーションにも歩いていけるくらいのマンハッタンのど真ん中!Img_0659
Img_0634Img_0633Img_0640Img_0636_2

部屋は バスタブがないのが残念だが、短い滞在にはちょうどいいグレード。

Img_0629 荷物を置くとさっそくNHKのニューヨーク支局におじゃまする。
ここがまた絵に描いたような高層階のオフィス。
ガラス張りの窓から見えるエンパイアステートビル。
一度こういう場所で会議がしてみたいのだが、おそらく何も思い浮かばないと思う。
いつもニューヨークからの情報が伝えられるスタジオを見学。まるで渋谷スタジオパークに遊びに来た見学者のようだが、背景は本物のマンハッタン。

Img_0647 夕方からは、ノミネート者が集められたカクテルパーティなるものへ。
これも高層47階建てのビルの最上階で開かれた。
ここもまた「ザ・マンハッタン」と言わんばかりの夜景のきれいな場所。Img_0646_2 つい「アメリカンドリーム」とつぶやいてしまう。

手にシャンパングラスを持ち、各国の同業者と握手を交わし気軽に意見交換…と、行きたいところだが、なにせ英語が話せないため、会場の端っこの方でひっそりと様子を窺いながら過ごす。
やがて偉い人のスピーチがふわっとした空気の中始まる。

 

ここでわかったのは、どの国にもダメな人間がいるってことだ。
Img_0648 偉い人のスピーチの最中、写真の中央に写っている男が酔っぱらって連れの女性にちょっかいを出していた。さすがに女性に窘められてた。
とにかくアメリカの人は、パーティ好きだというのがわかった。こういうの慣れないな、日本でも苦手なのに…。

それにしてもニューヨークは寒い! ただいまマイナス2°!

そして、海外で使えるauの携帯を成田でレンタルしたのだが、これがなかなか使いづらい。

電話もメールも繋がるときと繋がらないときがあってイライラする。

ICカードを入れ替えれば日本と全く同じように使えると思ってたが、アドレスなどのデータは移行できないというのがわかってショック!SDカードから取り込むしかなかった。しかも、相手の携帯には、自分の番号がヘンテコな数字で表示されるし。なんとかならないものだろうか?借りる人、気をつけなはれや!

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2008年11月19日

季節もの

「子どもさんかん日」の稽古も、本番を一週間後に控え着々と進んでおります。今回は、なかなか稽古場に顔を出せないので、出来上がっていく過程がが今イチ掴めていない。それを見れるのが舞台稽古の醍醐味なのに。あんまり手伝えなくて申し訳ない。

その一方でWOWOWで初めて仕事をすることになった。まだ詳細は言えないが、もちろんコント番組です。

そのまた一方で、旅の準備中。

08237930 何か知らせる事はないかと考えてたら、こういうのが発売されてました。
お歳暮に、お年賀に、どうでしょうか?なかなかないカレンダーです。ぜひ!
詳しくはこちらを。

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2008年11月12日

成長するということ

お台場湾岸スタジオで「スリーシアター」の収録。
各芸人のネタのチェックを事前にするわけだが、自分は主に、今やマセキきっての売れっ子・狩野英孝を担当している。約ひと月ぶりに見たが、ここ最近の狩野の成長ぶりには目を見張るものがある。細かな芝居や間の取り方、すべてに唸らされる。毎日見ない日はないほどテレビに出ている。いろんな現場での毎日の真剣勝負が、一気に成長したのだろう。先日、自分がやった芝居「ボンチピープル」でも、1日しか稽古に来れなかったが、抜群の吸収力でこちらの意図を即座に理解し、想像以上におもしろくしてくれた。
自分も、作家になって数年経ったある時期、「ある程度の水準のものは書けるようになった」と言われたことがある。おそらくその時期が上手くなったときなのだろうと思う。ま、自分では気づかないのだが、思い返すと、ただひたすら日々書き続けていたような気がする。 黙っていてもうまくはならない。必死にやり続ければ、何事もある程度はうまくなるはず。そんなことを思った。

Sh010015収録が終わって1人でラーメンを食べる。
爪楊枝を取ると、先っぽに色が。
何のためかと思いながらくわえてみると、ミントの味がした。
ミントかよ!
果たしてこれは、いいアイデアなのかどうか?
こってりしたラーメンを食べた後のミント。
口の中は、すっかりとんこつの味がなくなってしまった。

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2008年11月 4日

3つ目の舞台

自分の舞台が終わってすぐ次の舞台の稽古が始まった。今年3つ目の舞台仕事、最後は、内村光良、さまぁ〜ず出演、「子どもさんかん日」。
「ボンチピープル」とは大違いの規模の大きさ。ホント羨ましい。
昨年の「ハンブン東京」では脚本を手伝ったが、今回は、ブレーンというわかりずらいポジションで、顔合わせの場で紹介されたが、何をやってる人なのか、今ひとつうまく伝えられず。
確かに、自分でもよくわからず居場所がない感じ。それでも、何とか少しでもいい舞台になるようにお手伝いをしよう。稽古期間は短いが、舞台の稽古は、期間の長さではなくその中身だと思う。

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2008年11月 3日

「ボンチピープル」終了

11月1,2日、「ボンチピープル」、無事にあっという間に終わる。
今回は、出演者スタッフ全員で1人でも多くのお客さんに来てもらおうと頑張って声をかけた。
おかげで3公演とも満席。
ウンナン、出川くん、サラリーマンNEOの出演者の方々、作家仲間、いろんな人が観に来てくれた。Sh010009_2
Sh010011 関係者からもお花をいただきた感謝!
呼びすぎて途中から泣く泣くお断りすることもあった。見たくても見られなかった皆さん、本当に申し訳ございません。次回からはこんな事がないよいうにしたいと思います。

初日、スクリーンの仕込みに予想以上に時間がかかり、なかなかリハーサルが出来なかった。
舞台で映像を使うのは本来好きじゃないのだが、今回は、まずオープニングとエンディングで写真を見せるアイデアを思いついてしまったので、仕方がない。今後の反省点だ。
さらに本番直前、自転車のスタンドが壊れるというアクシデントが発生!
急遽、芝居の変更を余儀なくされる。初日と、2日目の昼にご覧になった方、雨の中2人が自転車を押しながら歩く場面は、本当は2人乗りをしている予定でした。
でも、それはそれでまた違った味わい深いシーンになって、ホッと胸をなで下ろす。
結局本番前の通し稽古が出来ず、客入れの時間も延びて初日の幕が開いた。
最後の回には、舞台監督さんの努力により、2人乗りの場面も実現する事が出来、無事3公演終了。

約一ヶ月間ほとんど毎日稽古したのに、たった2日間で終わってしまう。
舞台の仕事はほんとに儚い。でも、それが醍醐味であったりする。
稽古を通して、見込んだとおりの力を発揮してくれる者、想像を超えたものを出してくる者、エンジンのかかりの遅い者、まだまだ力不足の者、いろんなものが見えてきておもしろかった。
役への取り組み方、表現方法は人によってそれぞれなので、それを一つにまとめて前に進めていく作業はなかなかの大変さだ。しかし、まとまったときには、この上ない快感を得る。こんなにおもしろい仕事はない。

Sh010013 すべてが終わって打ち上げへ。
出演者たちは本当に楽しそうだった。ほんの小さい役でも喜んでやってくれた。ありがたい。
そんな顔を見ていると、また来年もやりたいと思う。この若者たちのために力になりたいと思う。
この舞台には、自分なりに作劇への課題も作っているつもりだ。
来年もまた、新たな課題へ挑戦してみようと思う。

来てくれた皆さん、改めて、本当にありがとうございました。

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