鉄板です!
娘が通う小学校では、月に一度授業が始まる前に、親が持ち回りで子どもたちの前で選んだ本を読んであげる「読み聞かせ」という行事がある。今日はうちの担当だったのだが、どういうわけか自分が行くことになった。当初はめんどくさいと渋っていたが、行くと決心してからは、どうせならとコント職人魂が沸き上がってきて、昨年の11月、母校の小学校での講演会で披露して素晴らしくウケのよかった自作「コント桃太郎」が、東京の子供にも果たして受けるのか、試してみることにした。
朝8時、初めて娘と一緒に登校する。小脇に原稿を抱え、やや緊張ぎみに。玄関で来訪者として名前を書きスリッパに履き替え教室へ。子どもたちはわかっているらしく、教室に入ると机を隅に寄せ、前の方に集まり行儀よく座って自分を迎える体勢を手際よく作っていく。先生はそのまま職員会議に向かうらしく姿が見えない。開始の合図が鳴り、意を決し満面の笑顔で子どもたちの前へ。
純真ないくつもの目が突き刺さってくる中、1冊目は、持ってきた101話入ってる童話集の中からひとつ選んで読むことにした。パラパラとめくって子どもたちがストップ!と言った時に開いていたページを読むことに。予想通り、まだめくってないのにストップと言ってしまう子が何人かいて、そのやりとりを2,3度繰り返し、軽く笑いを取ることに成功。姑息な手段だが思惑通り。客席があったまったところで一話目の童話を読み始める。しかし、ほんとにたまたま開いたページを読んだので、自分も初めて読む話。どんな内容かわからず読み進めて行くと、なんと最後の一行が「死んでしまいました」で終わってしまった。なんだこれ!教室中が静まりかえり子どもたちは悲しい顔に…。いかん!何とか盛り返さなきゃ!この雰囲気の中「コント桃太郎」を読み始める。かなりの大勝負。しかしながら、最初のくすぐりから子どもたちの笑い声が。そして次第にそのウケは大きくなっていった。またもや大成功!まさに鉄板!読み終えると、いつの間にか担任の先生も聞いていたことに気づく。やばい!怒られるかと思ったが、意外にも褒められた。ホッと一安心。寒空の中、背筋を伸ばし悠々と家路に着いた。ああ、よかった。
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