気さくな人
駅前のスーパーに買い物をしてレジを通って袋に買った物を入れているとき、すぐ隣で何やらぶつぶつと独り言を言っているおじいさんがいた。なんかやばいなあと感じていると、去り際にそのおじいさんが、誰かに喋りかけてる声が聞こえてきた。
「今日は2日?2日だよね?」
振り向くと、明らかに自分に喋りかけてきている。
気持ち悪いのと自信のなさで、目も合わさずに曖昧に答えていると、今度は顔をのぞき込むようにして、「3日?2日?どっち?」
もう、どうにも逃げられなくて「2日です」と、自分にしては大きな声ではっきり答えた。
それを聞くと、おじいさんは満足げに歩いていった。
その後ろ姿を見ながら、数十年後の姿を思い浮かべた。「自分もあんな風になるんだろうか…」
考えながら大通りに出ると、信号待ちでまたそのおじいさんと出くわす。
反射的にその場から立ち去ってしまった。
何で逃げなきゃいけないんだ!……
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